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イベントテントサイズの選び方と用途別の最適寸法ガイド


運動会や学校行事、地域のお祭りなどで活躍するイベントテント。 いざ購入しようとすると、「どのサイズを選べばいいのかわからない」と悩む方は少なくありません。 テントのサイズは単に大きさだけでなく、収容人数や設置場所、使用目的によって最適な選択が変わってきます。 小さすぎるテントでは予定していた人数が入りきらず、大きすぎるテントでは設営に手間がかかったり、保管場所に困ったりすることもあるでしょう。 本記事では、イベントテントのサイズ表記の読み方から、用途別のおすすめサイズ、レイアウトの考え方まで詳しく解説します。 失敗しないテント選びのために、ぜひ最後までお読みください。

イベントテントのサイズと収容人数の基本


イベントテントを選ぶ際に、まず押さえておきたいのがサイズと収容人数の関係です。 テントのサイズは、設営場所に収まるかどうかだけでなく、利用する人数や目的に合っているかを判断するための重要な指標となります。 ここでは、テントサイズの基本的な見方や、収容人数の考え方について解説していきます。

サイズ表記(間数・m表記)の見方

イベントテントのサイズ表記には、大きく分けて**「間(けん)表記」と「メートル表記」**の2種類があります。 この違いを理解しておくことで、テント選びがスムーズになります。

間(けん)表記は、日本で古くから使われている長さの単位です。 1間は約1.8mに相当し、主に組み立て式のパイプテントで使用されることが多い表記方法です。 たとえば「2間×3間」と表記されている場合は、約3.6m×5.4mのサイズを意味します。 学校や自治会で長年使われてきたテントの多くがこの規格で作られているため、買い替えの際に同じサイズを選びたい場合は間数表記を確認すると便利です。

一方、メートル表記は、ワンタッチテントや近年のテント製品で主流となっています。 「3.0m×6.0m」のように、直感的にサイズをイメージしやすいのが特徴です。 アメリカ発祥のワンタッチテントが普及したことで、メートル法やフィート表記が使われるようになりました。

テントのサイズを確認する際は、幅(間口)、奥行き、有効軒高の3つの数値をチェックしましょう。 幅はテントを正面から見たときの横の長さ、奥行きは手前から奥までの長さを指します。 有効軒高とは、テントの垂れ幕の下端から地面までの高さのことで、人が出入りする際の快適さに影響します。

間数表記 メートル換算 主な用途
1間×1.5間 約1.8m×2.7m 小規模な受付、休憩所
1間×2間 約1.8m×3.6m 出店、販売ブース
1.5間×2間 約2.7m×3.6m 中規模イベント
2間×3間 約3.6m×5.4m 学校行事、自治会イベント
2間×4間 約3.6m×7.2m 大規模イベント本部
3間×4間 約5.4m×7.2m 企業イベント、展示会
3間×5間 約5.4m×9.0m 大規模会場

収容人数の目安(立食・着席・作業用途)

テントのサイズを選ぶ際に、もうひとつ重要なのが収容人数の目安を把握することです。 同じサイズのテントでも、使い方によって収容できる人数は大きく変わります。

立食形式の場合は、参加者が自由に動き回るため、比較的多くの人数を収容できます。 着席形式では、テーブルや椅子を配置する必要があるため、立食よりも収容人数が減少します。 作業用途、たとえば受付や販売ブースとして使う場合は、機材や商品を置くスペースも確保しなければなりません。

このように、テントをどのような目的で使用するかによって、必要なサイズは異なってきます。 購入前に使用シーンを具体的にイメージしておくことが大切です。

人数計算の基準(1人あたりの占有面積)

テントの収容人数を算出する際には、1人あたりの占有面積を基準に考えます。 一般的に、成人男性の平均的な肩幅は約60cmとされています。 立った状態で前後左右に約30cmずつの余裕を持たせると、1人あたり約0.9m×0.9m(約0.8㎡)のスペースが目安となります。

ただし、この基準はあくまでも立った状態で最低限の間隔を保てる人数を示したものです。 ゆとりを持って過ごしたい場合や、荷物を置くスペースが必要な場合は、1人あたり約1.0m×1.8m(約1.8㎡)程度を見込んでおくと安心です。

また、子どもや幼児が多いイベントでは、大人よりも体格が小さいため、同じ面積でもより多くの人数を収容できます。 反対に、高齢者が多い場合は、移動のしやすさを考慮して余裕を持ったスペース設計が望ましいでしょう。

イベント種類別の必要スペース

イベントの種類によって、1人あたりに必要なスペースは異なります。 ここでは、代表的なイベント形式ごとの目安をご紹介します。

立食パーティー・懇親会 1人あたり約0.5〜0.8㎡が目安です。 参加者が立ったまま飲食や会話を楽しむ形式のため、比較的省スペースで済みます。 ただし、料理を並べるテーブルのスペースは別途確保が必要です。

着席形式のイベント 1人あたり約1.0〜1.5㎡が目安となります。 椅子に座った状態で、隣の人との距離を適度に保つために必要な面積です。 テーブルを使用する場合は、さらに広いスペースを確保しましょう。

販売・出店ブース 商品を並べる棚やテーブル、在庫を置くスペース、来客対応のためのカウンターなど、作業に必要な面積を加味する必要があります。 スタッフ1人あたり2〜3㎡程度を見込んでおくと、動きやすい環境を作れます。

休憩所・救護所 椅子やベンチ、簡易ベッドなどを配置する場合は、1人あたり2〜3㎡以上のスペースが必要です。 緊急時の対応がしやすいよう、通路幅も十分に確保することが求められます。

イベント形式 1人あたりの必要スペース 備考
立食パーティー 0.5〜0.8㎡ 料理テーブルは別途
着席イベント 1.0〜1.5㎡ テーブル使用時は広めに
販売ブース 2〜3㎡(スタッフ1人) 商品・在庫スペース含む
休憩所・救護所 2〜3㎡以上 ベッド配置時はさらに広く

パイプ式テントのサイズ一覧(主流サイズ)

組み立て式パイプテントは、学校や自治会、企業など幅広い場面で使用されている定番のイベントテントです。 金属製のパイプを組み合わせて設営するタイプで、耐久性が高く、長期間にわたって使用できるのが特徴です。

以下の表は、主流となっているパイプ式テントのサイズと収容人数の目安をまとめたものです。

サイズ(間数表記) サイズ(m表記) 収容人数目安 主な用途
1間×1.5間 約1.78m×2.69m 3〜6人 受付、休憩所、地鎮祭
1間×2間 約1.78m×3.57m 4〜8人 出店、小規模販売ブース
1.5間×2間 約2.69m×3.57m 6〜12人 中規模イベント
2間×3間 約3.57m×5.34m 12〜24人 学校行事、自治会行事
2間×4間 約3.57m×7.1m 16〜28人 大規模イベント本部
3間×4間 約5.3m×7.05m 24〜48人 企業イベント、展示会
3間×5間 約5.3m×8.8m 30〜60人 大規模会場、複合ブース

このなかで**最も売れているサイズは「2間×3間」**です。 学校や自治会で既に所有しているテントの多くがこのサイズであり、買い替えや買い足しの際に同じサイズを選ぶケースが多いためです。 また、2間×3間はある程度の広さを確保しながら、テーブルや椅子のレイアウトもしやすい汎用性の高いサイズとして人気があります。

収容人数はあくまで目安であり、テーブルや椅子、機材などを配置すると実際に入れる人数は変わります。 余裕を持ったサイズ選びを心がけることで、当日のトラブルを防げるでしょう。

用途別に最適なイベントテントサイズを選ぶ


イベントテントは、使用する場面によって最適なサイズが異なります。 運動会と屋台出店では求められる広さも機能も違いますし、本部席と休憩所では必要な設備も変わってきます。 ここでは、代表的な用途ごとにおすすめのテントサイズを詳しく解説していきます。

運動会・学校行事に適したサイズ

運動会や学校行事では、本部席、来賓席、救護所、応援席など、複数のテントを設置することが一般的です。 そのため、それぞれの役割に応じたサイズ選びが重要になります。

学校行事で最もよく使われるのは**2間×3間(約3.6m×5.4m)**のサイズです。 このサイズであれば、12〜24人程度を収容でき、長テーブルを2〜3台配置しても十分なスペースが確保できます。 本部席として使用する場合は、放送機材やPCなどを置いても作業スペースに余裕があります。

来賓席や保護者席として使う場合は、椅子を並べて着席できる配置が求められます。 2間×3間のテントであれば、パイプ椅子を12〜16脚程度配置することが可能です。 より多くの席を確保したい場合は、複数のテントを連棟して使用する方法もあります。

救護所として使用するテントは、簡易ベッドや担架を置けるスペースが必要です。 最低でも1.5間×2間(約2.7m×3.6m)以上のサイズを選び、緊急時の搬送動線も考慮しておきましょう。

受付・出店・屋台向けサイズ

フリーマーケットやお祭りの屋台、イベントの受付など、比較的少人数で運営するブースには、コンパクトなサイズのテントが適しています。

受付業務であれば、スタッフ2〜3人が作業できる**1間×1.5間(約1.8m×2.7m)**で十分なことが多いです。 受付テーブルを1台置き、来場者の対応や資料の配布を行うには適切なサイズといえます。

屋台や飲食の販売ブースでは、調理器具や食材、商品を並べるスペースが必要になります。 **1間×2間(約1.8m×3.6m)**であれば、カウンター形式の販売テーブルを設置しながら、後方に作業スペースを確保できます。 商品数が多い場合や複数人で作業する場合は、1.5間×2間以上のサイズを検討しましょう。

フリーマーケットやマルシェでは、イベント主催者が出店区画のサイズを指定しているケースが多くあります。 2m×2mや3m×3mといった区画制限がある場合は、その範囲に収まるテントを選ぶ必要があります。 購入前に出店予定のイベント規約を確認しておくことをおすすめします。

本部席・救護所に適したサイズ

イベントの本部席や救護所は、運営の中枢となる重要な拠点です。 機材や備品を置くスペースだけでなく、スタッフが動き回れる十分な広さが求められます。

本部席には、2間×3間(約3.6m×5.4m)以上のサイズがおすすめです。 放送機材、PC、プリンター、書類などを配置し、複数のスタッフが同時に作業することを想定すると、これくらいの広さは欲しいところです。 来客対応のスペースも確保できれば、よりスムーズな運営が可能になります。

救護所の場合は、横になれるスペースの確保が最優先です。 簡易ベッドを1〜2台置くことを想定すると、最低でも1.5間×2間、できれば2間×3間程度の広さが必要です。 熱中症対策として冷房機器を設置する場合は、機器のスペースや電源の位置も考慮しておきましょう。

企業イベント・展示会向けサイズ

企業が主催するイベントや展示会では、ブランドイメージを意識したテント選びが重要になります。 来場者に与える印象を考えると、ある程度の広さと見栄えが求められることが多いでしょう。

企業ブースとして使用する場合は、**3間×4間(約5.4m×7.2m)**以上の大型テントが適しています。 製品展示のためのディスプレイスペース、商談コーナー、資料配布エリアなど、複数のゾーンを設けることができます。 来場者が立ち止まって説明を聞けるスペースも確保できるため、効果的なプロモーション活動が可能です。

展示会では、主催者側がブースサイズを規定していることがほとんどです。 一般的な企業ブースは3m×3mや3m×6m単位で区切られていることが多いため、その規格に合ったテントを選びましょう。 複数の区画を借りて大きなブースを構える場合は、テントを連棟して使用することも検討できます。

バザー・地域行事でよく使われるサイズ

自治会や町内会が主催するバザーやお祭りでは、複数のテントを組み合わせて使用することが一般的です。 販売ブース、休憩所、本部など、それぞれの用途に合わせたサイズを選ぶ必要があります。

地域行事で最も人気があるのは**2間×3間(約3.6m×5.4m)**のサイズです。 既に同じサイズのテントを所有している団体が多く、追加購入の際にも統一感を保てるというメリットがあります。 複数のテントを並べて設置する場合、サイズが揃っていると見た目も美しくなります。

小規模なバザーや模擬店であれば、**1間×2間(約1.8m×3.6m)**程度のコンパクトなテントでも対応可能です。 商品を並べるテーブルを1〜2台置き、スタッフ2〜3人で運営するには十分なスペースです。

休憩所として使用するテントは、来場者がゆっくり座って休める広さが求められます。 パイプ椅子を10脚以上配置できる2間×3間以上のサイズを選ぶと、多くの来場者を受け入れられます。

イベントテントのレイアウトとスペース設計


テントのサイズを選んだら、次に考えるべきなのがテント内のレイアウトです。 テーブルや椅子の配置、機材の設置場所、人の動線など、事前に計画を立てておくことで、当日の運営がスムーズになります。 ここでは、効率的なスペース設計のポイントを解説します。

テーブル配置と動線設計

テント内にテーブルを配置する際は、使用目的と人の流れを考慮することが重要です。 来場者がスムーズに移動でき、スタッフが効率よく作業できるレイアウトを心がけましょう。

長机の配置パターン(縦・横・L字)

イベントでよく使用される長机(180cm×45cm程度)の配置パターンには、主に3つの方法があります。

縦置き配置 テントの奥行き方向に沿って長机を配置するパターンです。 来場者がテントの正面から入り、テーブルに沿って奥へ進む動線を作れます。 受付や資料配布に適した配置で、列を作りやすいのがメリットです。

横置き配置 テントの間口方向に沿って長机を配置するパターンです。 テントの正面全体をカウンターのように使えるため、販売ブースや展示スペースに向いています。 多くの来場者に同時に対応できる反面、奥のスペースへのアクセスがしにくくなることがあります。

L字配置 2台以上の長机をL字型に配置するパターンです。 受付と資料配布を分けたり、複数の作業を同時に行ったりする場合に便利です。 スタッフの動線を確保しながら、来場者対応のスペースも広げられるのが特徴です。

2間×3間(約3.6m×5.4m)のテントであれば、長机を3〜4台配置しても余裕があります。 テーブル同士の間隔は最低60cm以上、できれば80cm以上を確保すると、人がスムーズに通れます。

椅子を含む場合の必要寸法

椅子を配置する場合は、座った状態での必要スペースを計算に入れる必要があります。 一般的なパイプ椅子は、幅約45cm、奥行き約45cm程度です。 椅子に座った状態で、後ろを人が通れるようにするには、椅子の背面から壁や他の椅子まで最低60cm以上の間隔が必要です。

2間×3間のテントで会議形式のレイアウトを組む場合、長机2台を中央に配置し、その両側にパイプ椅子を並べると、12〜16人程度が着席できます。 椅子同士の間隔を詰めれば多くの席を確保できますが、窮屈な印象になるため、可能であれば余裕を持った配置をおすすめします。

来賓席や観覧席として使用する場合は、テーブルなしで椅子のみを並べることもあります。 この場合、横1列に4〜5脚、縦に3〜4列で15〜20脚程度を配置できます。 前後の列の間隔は80cm以上を確保すると、足元が窮屈になりません。

器材配置に必要なクリアランス

イベントテント内に機材を設置する場合は、機器本体のサイズに加えて、操作や保守のためのクリアランスを確保する必要があります。 クリアランスとは、機材の周囲に設ける余白のことです。

音響・放送機材 マイクやスピーカー、アンプなどを設置する場合は、操作盤の前に最低50cm以上のスペースを確保しましょう。 ケーブルの配線スペースや、緊急時にすぐアクセスできる通路も必要です。

冷暖房機器 スポットクーラーやヒーターを使用する場合は、吹き出し口の前方1m以上を空けておくと効率よく空調が効きます。 排熱や換気のためのスペースも考慮してください。

調理機器 屋台や飲食ブースで調理機器を使用する場合は、火気の周囲に可燃物を置かないよう注意が必要です。 安全のため、機器の周囲には最低50cm以上のクリアランスを設け、消火器を手の届く場所に配置しましょう。

作業動線を確保するためのポイント

テント内で効率よく作業するためには、人が移動するための動線を確保することが欠かせません。 動線が確保されていないと、スタッフ同士がぶつかったり、来場者対応に手間取ったりする原因になります。

メイン動線の幅は最低80cm以上を確保しましょう。 これは、人がすれ違える最低限の幅です。 車椅子やベビーカーの通行を想定する場合は、90cm以上の幅が必要になります。

サブ動線(スタッフのみが使用する通路)は、60cm程度でも問題ありません。 ただし、荷物を持って移動することを考えると、70cm以上あると余裕が生まれます。

動線を設計する際は、入口から出口までの流れを意識することが大切です。 来場者がスムーズにテント内を移動でき、必要な場所にアクセスしやすいレイアウトを心がけてください。

パイプ式・ワンタッチ式のサイズ比較


イベントテントには、大きく分けて**「パイプ式(組み立て式)」と「ワンタッチ式」**の2種類があります。 それぞれ構造や設営方法が異なり、サイズのラインナップにも特徴があります。 用途や状況に応じて、どちらのタイプが適しているかを判断しましょう。

パイプ式テントの特徴とサイズ傾向

パイプ式テントは、金属製のパイプを組み合わせて骨組みを作り、その上に天幕(キャノピー)を被せる構造のテントです。 学校や自治会、企業など、長期間にわたって繰り返し使用する用途に適しています。

パイプ式テントの主な特徴

  • 耐久性が高く、風雨にも比較的強い
  • フレームが頑丈で、安定感がある
  • 大型サイズのラインナップが豊富
  • 設営に複数人(3〜5人以上)が必要
  • パイプが重いため、運搬には労力がかかる

サイズは**間数表記(1間×1.5間、2間×3間など)**で表されることが多く、1.5間から5間までの幅広いラインナップがあります。 最も一般的なサイズは2間×3間で、学校行事や地域イベントの定番として多くの団体が所有しています。

大型サイズ(3間×4間以上)は、企業イベントや大規模な催事に使用されます。 設営に時間と人手がかかりますが、テント内を広々と使えるのが大きなメリットです。

ワンタッチテントの特徴とサイズ傾向

ワンタッチテントは、フレームと天幕が一体化した構造のテントです。 折りたたまれた状態から広げるだけで設営できる手軽さが最大の特徴です。

ワンタッチテントの主な特徴

  • 少人数(2人程度)で設営可能
  • 設営・撤収が短時間で完了する
  • コンパクトに折りたためて収納しやすい
  • パイプ式に比べると耐久性はやや劣る
  • 小〜中型サイズのラインナップが中心

サイズは**メートル表記(1.8m×1.8m、3.0m×6.0mなど)**で表されるのが一般的です。 1.8m×1.8mの小型サイズから、3.6m×7.2mの大型サイズまで、用途に応じた選択肢があります。

ワンタッチテントで最も人気があるのは3.0m×6.0mのサイズです。 テント内が広々としており、学校行事や自治体イベントなど、大人数で使用する場面にも対応できます。 設営の手軽さを活かして、頻繁にイベントを開催する団体や、会場の設営時間が限られている場合に選ばれることが多いです。

サイズ選びで迷った場合の判断軸

パイプ式とワンタッチ式、どちらのテントを選ぶか迷った場合は、以下の判断軸を参考にしてください。

設営頻度で選ぶ 年に数回程度しか使用しないのであれば、耐久性の高いパイプ式がおすすめです。 毎月のように使用する場合は、設営・撤収が楽なワンタッチ式の方が負担が少なくなります。

設営人員で選ぶ 設営に参加できる人数が限られている場合は、2人で設営可能なワンタッチ式が適しています。 5人以上のスタッフを確保できるのであれば、パイプ式でも問題なく設営できます。

使用環境で選ぶ 風の強い場所や、長時間設営したままにする場合は、安定感のあるパイプ式が安心です。 短時間のイベントや、天候の変化に応じて素早く撤収したい場合は、ワンタッチ式が便利です。

予算で選ぶ 一般的に、同じサイズであればワンタッチ式の方がやや高価になる傾向があります。 ただし、設営にかかる人件費や時間を考慮すると、トータルコストでワンタッチ式が有利になる場合もあります。

保管場所で選ぶ パイプ式は分解して収納できますが、部品点数が多く、ある程度の保管スペースが必要です。 ワンタッチ式は折りたたんでコンパクトになるため、収納場所に限りがある場合に適しています。

柱高(高さ)の選び方と影響


テントのサイズを考える際、幅や奥行きだけでなく**「柱高(はしらだか)」**も重要な要素です。 柱高とは、テントの柱の地面からの高さのことで、テント内の快適性や見た目の印象に影響します。 用途に合った高さを選ぶことで、より使いやすいテント環境を作れます。

パイプ式テントの柱高の種類

パイプ式テントの柱高は、一般的に1.8mと2.0mの2種類が主流となっています。 テント専門店によっては、どちらか一方のみを取り扱っていたり、高さによって価格が異なったりする場合もあります。

柱高の選び方としては、既に所有しているテントと高さを揃えることが基本です。 複数のテントを並べて設置する際、高さが揃っていると見た目に統一感が出て、美しく仕上がります。 異なる高さのテントを並べると、連棟した際に段差ができてしまい、見栄えが悪くなることがあります。

また、地域によって主流となっている柱高が異なるという傾向もあります。 北海道、東北、関東、中部地方では柱高1.8mが比較的多く使用されています。 一方、近畿、中国、四国、九州、沖縄地方では柱高2.0mが主流となっているケースが多いです。

低柱・中柱・高柱の違い

テントの柱高は、用途や使用環境によって使い分けることができます。

低柱(1.8m以下) 風の影響を受けにくく、安定性が高いのが特徴です。 テント内の空間は狭くなりますが、強風が予想される場所での使用に適しています。 ただし、身長の高い方は圧迫感を感じる場合があります。

中柱(1.8m〜2.0m) 最も一般的な高さで、多くの用途に対応できるバランスの良いサイズです。 大人が立った状態でも十分な頭上スペースがあり、圧迫感なく過ごせる高さといえます。

高柱(2.0m以上) 開放感があり、テント内で立ち仕事をする場合や、背の高い展示物を置く場合に適しています。 見た目の印象も良くなりますが、風の影響を受けやすくなる点には注意が必要です。

高さが必要なシーンの判断基準

柱高2.0m以上の高めのテントが適しているのは、以下のような場面です。

展示会や製品発表会 製品やパネルを展示する場合、高さのある展示物を設置できるスペースが必要です。 また、来場者が圧迫感を感じずにブース内を見て回れるよう、天井に余裕があると好印象を与えられます。

飲食ブースや調理を伴う出店 調理器具から発生する熱気や煙は上方に溜まりやすいため、天井が高い方が快適に作業できます。 スタッフが長時間立ち仕事をする場合も、頭上に余裕があると疲労軽減につながります。

来賓席や式典会場 フォーマルな場面では、テントの見栄えも重要な要素です。 柱高を高くすることで、格式のある雰囲気を演出できます。

ワンタッチテントの高さ調整

ワンタッチテントの多くは、柱の高さを段階的に調整できる機能を備えています。 製品によって異なりますが、3段階または5段階で高さを変えられるものが一般的です。

たとえば、5段階調整が可能なワンタッチテントの場合、1.8mから2.2m程度の範囲で高さを変更できます。 この機能を活用することで、設置場所の条件や用途に応じた最適な高さを選べます。

また、高さ調整機能は、地面に高低差がある場所での設営にも役立ちます。 各柱の高さを個別に調整することで、傾斜のある地面でも水平にテントを設置できます。 柱が浮いてしまうような不安定な状態を避けられるため、安全面でも重要な機能といえます。

高さによる使い勝手と安全性の変化

テントの高さは、使い勝手と安全性の両方に影響を与えます。 最適な高さを選ぶためには、両面のバランスを考慮することが大切です。

使い勝手の観点 柱高が高いほど、テント内の空間は広がり、開放感が増します。 立ったまま作業することが多い用途では、頭上に余裕がある方が快適です。 反対に、座って過ごすことが中心の休憩所などでは、それほど高さは必要ありません。

安全性の観点 柱高が高くなると、テントが風の影響を受けやすくなります。 特に横風を受けた際に転倒のリスクが高まるため、強風が予想される場合は低めの設定が安全です。 高い柱を選ぶ場合は、ウェイトやペグでしっかりと固定することが不可欠です。

横幕(サイドパネル)を取り付ける場合、柱の高さによってサイズが変わることも覚えておきましょう。 1.8m用と2.0m用では横幕の価格が異なる場合があるため、オプション品の購入時にも柱高を確認してください。

テントサイズ選びで失敗しないための注意点


ここまで、テントサイズの基礎知識や用途別の選び方を解説してきました。 しかし、サイズ選びで失敗してしまうケースは少なくありません。 購入後に後悔しないために、事前にチェックしておくべきポイントをまとめました。

設置スペースの採寸と障害物

テントを購入する前に、設置予定場所の採寸は必ず行いましょう。 テントのサイズだけでなく、設営に必要な作業スペースも考慮する必要があります。

パイプ式テントの場合、設営時にパイプを広げるためのスペースが必要です。 テントの寸法に加えて、周囲に最低1m程度の余裕を見込んでおくと安心です。

また、設置場所に障害物がないかも確認してください。 具体的には、以下のような点をチェックしましょう。

  • 頭上に電線、木の枝、看板などがないか
  • 地面に排水溝の蓋、マンホール、段差がないか
  • 近くに車両の出入りがある場所がないか
  • 風の通り道になっていないか

フリーマーケットや展示会など、出店区画のサイズが決められている場合は、その範囲に収まるテントを選ぶ必要があります。 区画ギリギリのサイズを選ぶと、隣のブースとの間隔が狭くなり、設営や撤収がしにくくなることがあります。 少し余裕のあるサイズを選ぶか、事前に主催者に確認しておくことをおすすめします。

天候(風・雨)によるサイズ選択の注意

屋外で使用するイベントテントは、天候の影響を大きく受けることを念頭に置いておく必要があります。 特に風と雨への対策は、サイズ選びにも関わってきます。

風への対策 テントのサイズが大きいほど、風を受ける面積が増えて転倒のリスクが高まります。 風の強い地域や、海辺・河川敷など風の通りやすい場所での使用を予定している場合は、必要最小限のサイズを選ぶ方が安全です。 また、ウェイトやペグによる固定をしっかり行い、横幕を外すなどの対策も講じてください。

雨への対策 雨天時には、テントの天幕に水が溜まることがあります。 特に大型テントでは、中央部にたわみができやすく、大量の雨水が溜まって天幕が破損する恐れがあります。 雨が予想される場合は、天幕の中央を少し高くするか、こまめに水を排除する対策が必要です。

横幕を取り付けると、風雨を防ぐ効果がある一方で、風を受けた際の力が大きくなります。 天候によっては横幕を外して使用するなど、柔軟な対応ができるよう準備しておきましょう。

収納・運搬を含めた総合的なサイズ判断

テントを選ぶ際は、使用時のサイズだけでなく、収納時の大きさや運搬のしやすさも考慮することが大切です。 せっかく最適なサイズのテントを購入しても、保管場所に収まらなかったり、運搬が困難だったりしては本末転倒です。

収納スペースの確認 パイプ式テントは、フレームと天幕を分解して収納します。 パイプの長さは分解してもある程度の長さがあるため、倉庫や物置のサイズを確認しておきましょう。 2間×3間サイズのパイプテントの場合、最も長いパイプで2m近くになることがあります。

ワンタッチテントは折りたたむとコンパクトになりますが、大型サイズになると重量も増します。 3m×6mクラスのワンタッチテントは、収納時でも30〜50kg程度の重さになることがあります。 収納場所への出し入れが可能かどうか、事前に確認しておいてください。

運搬手段の確認 テントを会場まで運ぶ手段も、サイズ選びの重要な判断材料です。 普通乗用車では大型テントの運搬が難しい場合があります。 ワンボックスカーや軽トラックなど、十分な積載スペースのある車両が確保できるかどうかを確認しましょう。

運搬専用のキャリーケースや台車を活用すると、移動の負担を軽減できます。 特にワンタッチテントは、専用のキャリーバッグ付きの製品も多く販売されているため、購入時にチェックしてみてください。

まとめ

イベントテントのサイズ選びは、用途、収容人数、設置場所、運搬・保管方法など、複数の要素を総合的に判断して決める必要があります。

サイズ表記には「間数表記」と「メートル表記」があり、それぞれの読み方を理解しておくことが選択の第一歩です。 収容人数の目安を把握し、イベントの形式(立食・着席・作業)に応じた必要スペースを計算しましょう。

最も売れているサイズは、パイプ式テントでは2間×3間(約3.6m×5.4m)、ワンタッチテントでは3.0m×6.0mです。 どのサイズを選ぶか迷った場合は、まずこれらの定番サイズを基準に検討すると良いでしょう。

テントの種類によって、設営のしやすさや耐久性、サイズのラインナップが異なります。 パイプ式は耐久性と大型サイズに強み、ワンタッチ式は設営の手軽さと収納性に優れています。 使用頻度や設営人員、保管場所などを考慮して、自分たちに合ったタイプを選んでください。

柱高(高さ)も使い勝手に影響する重要な要素です。 既存のテントと高さを揃える、使用環境に合った高さを選ぶなど、細部までこだわることで、より快適なテント環境を作れます。

最後に、購入前には必ず設置場所の採寸、天候対策、収納・運搬方法を確認してください。 これらを事前にチェックしておくことで、「思っていたのと違った」という失敗を防げます。

本記事を参考に、あなたのイベントに最適なサイズのテントを見つけてください。 テント選びでお困りの際は、専門店に相談することで、より的確なアドバイスを受けられます。 ぜひ納得のいくテント選びを実現してください。

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